アクリル板とは


アクリル板は、汎用プラスチックのひとつであるアクリル樹脂(メタクリル樹脂)を平板状に成形したものです。プラスチックの中でもアクリル板は様々な製品に使用されています。
アクリル板の最大の特徴は、透明性プラスチックの中で最も透明度が高いことです。「プラスチックの女王」と言われるほどで、光透過率92%とガラスと同等の透明度を備えます。
また、軽量でありながらも強度に優れていることから、ガラスの代用品としてよく用いられます。飛行機の風防・窓や、建築用途では採光板として広く活躍しています。
アクリル板とポリカーボネート板の違い


アクリル板と同様に、広い用途で使われているのがポリカーボネート板です。どちらも無色透明で見た目は似ていますが、その性質には違いがあります。
そもそもプラスチックの分類のうち、アクリルは「汎用プラスチック」、ポリカーボネートは「汎用エンジニアリングプラスチック」に分類されます。
汎用プラスチックは価格が比較的安く、加工がしやすいプラスチックです。その一方、耐衝撃性や耐熱性が比較的弱いという特徴があります。
そのような弱点を改善して生まれたのが汎用エンジニアリングプラスチックです。汎用プラスチックよりもコストは上がりますが、強度や耐熱性に優れたプラスチックです。
1分で違いが分かる。素材の性質比較表
アクリル板の性質を、ポリカーボネートや塩ビ、ガラスなどと比較してわかりやすくまとめました。

アクリルは他の素材と比べても、透明性と軽量性に優れた素材であることがわかります。
次からは、表の5つの項目【強度・透明度・耐熱温度・燃焼性・比重】について、アクリル板とポリカーボネート板を比較します。
強度
アクリルとポリカーボネートのうち、耐衝撃強度に優れているのはポリカーボネートです。ポリカーボネートはアクリルの約50倍の耐衝撃性を持ちます。
ポリカーボネートは熱可塑性樹脂の中でもトップレベルの衝撃強度をもつ樹脂です。その特性を活かし、ヘルメットや車のヘッドランプレンズ、サンルーフ用ガラスの代替品として使われているほどです。
透明度
どちらもプラスチックの中では透明性に優れた素材と言われていますが、素材の透明度はアクリルの方が高いです。一般的に、アクリルの光透過率は92~93%、ポリカーボネートは87~89%です。
耐熱温度
より耐熱性に優れているのはポリカーボネートです。連続耐熱温度を比べると、ポリカーボネートは130℃、アクリルは80℃になります。
ポリカーボネートはマイナス100℃までであれば脆化しないなど、低温特性にも優れた熱の変化に強い素材です。
燃焼性
アクリルは火に近付けると燃え続ける素材ですが、ポリカーボネートは熱源が消えると次第に消火します(自己消火性)。
比重
比重(材料の重さ)については、アクリルもポリカーボネートもほぼ変わりません。重さはどちらもガラスの半分程度で、強度のわりに軽量な素材です。
ポリカーボネートは軽量性を活かして、カーポートやアーケードなど屋外の屋根材としてよく使用されます。
アクリル板とポリカーボネート板の見分け方
アクリルとポリカーボネートを見分ける方法として、燃焼性の違いを利用して「着火する」などが挙げられますが、より簡単なのは傷の付きやすさを見ることです。
強度面ではポリカーボネートに劣るアクリルですが、材料表面の硬度はアクリルの方が高いです。擦ったときにより傷が付きにくい方がアクリルであるとわかります。
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